コラージュをはじめとする作品のほか装幀なども手がける芸術家、野中ユリ。

1953年頃から銅版画の制作をはじめ、のちには瀧口修造に師事。彼の知遇を得て1957年にタケミヤ画廊の銅版画展でデビューを飾ります。

彼女の作品にはしばしば鉱物や宇宙が登場し、硬質で透徹した雰囲気を纏わせています。親交を通じて装幀を手がけた澁澤龍彦や稲垣足穂の作品にも通じるものがあるでしょう。

分野を超えた作品では狂気やエロティシズムまでも洗練されたメタファーによって表現されています。そのシュルレアリスティックな作品世界はまるで美しい夢の光景のようです。

本コーナーでは野中ユリの作品集や挿画を収録した本、雑誌などを中心に集めました。

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