【状態:B 1頁破れ、背下部に痛み、やや汚れ。経年相応か、まずまずのよい状態です。】
出版社:イヴニングスター社 発行年:1946年(昭和21年) 52ページ
■(コメント)敗戦直後の日本で創刊され、色彩豊かで洗練されたデザインの表紙と内容の面白さで人々の目をひきつけた伝説の雑誌「VAN」。創刊号では徳川夢声、桂文楽、木々高太郎らが執筆陣として参加し、横山隆一や海外の漫画、海外コントを紹介しています。戦争、インフレを皮肉った風刺漫画やヌード写真もあり、当時の出版状況を考えるとなかなか挑発的な内容だったと思われます。
編集長の伊東逸平は元・出版社アルスの雑誌編集長。坂口安吾や石川淳、太宰治など流行作家を匿名で皮肉ったり、「VAN」の別の号で、自殺した作家の芥川龍之介、太宰治、有島武雄の架空対談を書いたりと危ないことをする過激な人物です。当然、GHQには何度も呼び出された経験があるそうです。
雑誌名の「VAN」とは、先鋒・前衛を表す英語。この雑誌の読者で、雑誌名をいたく気に入った石津謙介が創立したメンズ・ファッションブランド「VAN」は、アイビールックの象徴的な名前となり全国に広まります。手塚治虫も「焼け跡でこのような雑誌があったことが感動的」と当時触発されたことをコメントしています。

